この本の中では、変化の激しいVUCAの時代にどのような人材が求められるのかが書かれています。
これまでの「モノ」が希少で、豊かになるという「意味」が明確な時代から、「モノ」が溢れ、「意味」が希少になる時代になりつつあります。
その中で、他社に「意味」を与え、モチベーションを高めることができる人材や組織が求められてきています。
そこには「WHAT=目的は何か?」、「WHY=それはなぜ大事か?」、「HOW=どうやってやるのか?」という3つの論点があります。
これまでは「HOW=どうやってやるのか?」が大切でしたが、これからは「WHAT=目的は何か?」、「WHY=それはなぜ大事か?」が大切になってきます。
これこそが「意味」を形成しモチベーションを高めるためです。
それが大企業がベンチャーに負けるという事例にも繋がります。
組織を動かすのは突き詰めれば人になります。
内発的なモチベーションに駆動されているニュータイプと、会社や上司の指示という外発的なモチベーションに駆動されれているオールドタイプでは、モチベーションに大きな差が生じ、それが企業活動にも影響します。
その結果が企業規模で勝る大企業がベンチャーに負ける一つの要因となります。
この本を読んで、現代の変化の激しい時代には、内発的モチベーションにフィットする場を探すことが大切であり、そのためには自分に合わない場所から移動するのが良いと感じました。
また、一つのアイデンティティーに固執することのリスクを痛感しました。
「パニック映画が教える日本人の行動特性」という内容も面白かったです。
各国のパニック映画において「未曾有の大問題が起き、それが解決される」というストーリーで共通しており、そこには各国の問題対処方法(=行動特性)が表れます。
例えば、「ダイハード」などアメリカのパニック映画では、未曾有の問題が発生した際に、それに対してリーダーシップを発揮するのは中央(=コア)にいる人ではなく、周辺(=フリンジ)にいる人となっています。
つまり「未曾有の大事件が起きるが、力を発揮するべきコアが頼りないため、フリンジが立ち上がって事件を解決する」というのが共通のストーリーとなっているわけです。
一方で「日本沈没」など日本のパニック映画では、中央政権や中央政権から派遣された人がリーダーシップを発揮するストーリーとなっています。
「困ったときには偉くて立派な人が助けてくれる」という心理が投影されたストーリーとなっているわけです。
しかしかながら、中央政権に頼るというこの日本的な行動特性は、蓄積した経験や知識が急速に減損するVUCAの世界においてはリスクが大きいです。
今後は権威に頼らずに自ら問題意識を持ち、人に働きかけていくことが大切になってきます。
この本を読んでみて、これからの生き方・働き方について、学ぶことが多かったです。
幅広い年代の方におすすめの一冊です。
それではまた。